
研究開発期間 平成20年度~

子ども、安全、司法面接、インタビュー
事件、事故、家庭内暴力、学校でのいじめ等、子どもが被害にあったとき、子どもから出来事についてどのように話を聞くかは、安全確保、調査、再発防止の鍵となる。聞き取りが困難である原因のひとつは、子どもの発達レベルに応じた、誘導のない面接法が確立していないことである。「司法面接」と呼ばれる面接法は、司法場面でも活かせる、正確な情報を得ようとする面接法であり、事実をできるだけバイアスのかからないかたちで話してもらうことを目指している。本プロジェクトの目的は、認知心理学・発達心理学の成果を活かした司法面接法ガイドラインとその訓練プログラムを開発し、専門家を対象に効果的な訓練を提供することである。
事件に巻き込まれた/巻き込まれそうになった子どもへの事情聴取は、子どもの安全確保、捜査、後の防犯の要(かなめ)である。しかし、現実には幼児、児童から話を聞き出すことはたいへん難しい。メディア報道等では予兆があったにも関わらず的確な事情聴取ができず防げなかった事件、「判例時報」「ジュリスト」等では事件はあったとされながらも適切な事情聴取ができず、解決が妨げられた事例を見いだすことができる。また、事件、事故に限らず、学校でのいじめ、家庭内での虐待、医療場面での体調の説明等、子どもに状況や出来事を正確に話してもらうことは重要である。事実に焦点を当て、必要となれば司法場面でも用いることのできる質の高い情報を、より多くより正確に引き出す面接法(司法面接法)の確立は急務である。
上記の問題は、欧米では1980年代頃から認識され、面接法の開発が行われて、制度として定着している。日本でも海外の面接法やガイドラインが翻訳され、導入されるなど、関心は高まってきたが、日本の子どもの言語的な特性や大人とのコミュニケ?ションスタイルをふまえた面接法の開発や訓練は、いまだ充分ではない。本プロジェクトは、認知心理学・発達心理学の成果や、現段階での面接法の実施や訓練を踏まえて、日本の現状に適したよりよい司法面接法の開発と訓練を目指している。
子どもを対象とした司法面接の実施とその支援について要請があり、対応している。


以下、研究開発終了後に成果が活用・普及されるための構想について、1.普及の担い手をどうするか、2.これまでに行った検討、3.今後の検討、4.普及を担う機関の設立について述べる。
司法面接は、子どもから被害事実や目撃事実を、話してもらう方法である。そこで語られる出来事は生々しい出来事であり、最小限の回数で、最大限の配慮をもって行われなければならない。このような司法面接は、誰でもが行えるものではなく、定められた機関(児童相談所、警察)、定められた手続き(福祉援助の一環として、刑事捜査の一環として等)のなかで行われるべきものである。
【プロジェクト実施者】
【プロジェクトに協力する関与者】